海外使用を想定した格安スマホ選びのポイントとおすすめ機種

公開日:2017/02/02
著者:GARNET

最終更新日:

同じ格安スマホでも、海外で使用するのに向いている機種とそうでない機種があります。

モバイルWi-Fiルーターをレンタルしたり、無料の公衆無線LANサービスを利用するのであれば使用する機種は何でも大丈夫です。ほぼ全てのスマートフォンがWi-Fiを利用できるので、どの機種を選んでも問題なくインターネットを利用できます。

しかし現地のプリペイドSIMカードを購入したり、国内の通信事業者が提供している海外ローミングサービスを利用する場合は機種選びが非常に重要です。機種の選択を誤ると安定して通信できなかったり、全く電波が繋がらないなんて可能性も0ではありません。

そんな失敗を避けるために最低限知っておくべきことと、海外使用におすすめのSIMフリースマートフォンを紹介します。

海外使用を想定した格安スマホ選びのポイントとおすすめ機種

SIMフリー端末 or SIMロック解除が必須

国内の事業者が販売している海外ローミング専用のSIMカードや、現地で購入したプリペイドSIMを使用するためには、SIMロックが掛かっていない端末が必要です。

今使っているスマートフォンがSIMフリーであれば問題ありませんが、ドコモの白ロムなどを使っている場合はSIMロックを解除しなければいけません。

因みにMVNOが販売している「格安スマホ」は多くの機種が初めからSIMフリーの状態で販売されていますが、一部SIMロックが掛かっている機種も存在するので注意してください。

SIMフリーのスマートフォンを持っていない、あるいは今使っている端末のSIMロックを解除できない場合は、新しくSIMフリースマートフォンを購入することをおすすめします。最安クラスなら新品でも1万円以下で購入可能です。

海外ローミングはLTEを利用できない場合がある

IIJmio 海外トラベルSIMや楽天モバイル 海外SIMなど、MVNOが提供している海外ローミングサービスはいくつかありますが、いずれのサービスも提供しているモバイルネットワークは2Gと3Gに限られています。

モバイルWi-Fiルーターのレンタルサービスでは4G LTEに対応しているプランもありますが、プリペイドSIM方式のサービスでは現状4G LTEを利用することはできません(2016年11月30日時点)。

海外ローミング系のサービスは基本的に4G LTEを利用できないものだ考えておきましょう。

対応周波数帯(バンド)を確認する

対応周波数帯(バンド)を確認する

SIMフリーであればどんな機種でも良いわけではありません。現地で利用するモバイルネットワークの規格や周波数帯(バンド)に対応していないと、最悪の場合一切の通信が不可能となってしまいます。

現在世界で利用されているモバイルネットワークは大きく分けて「2G」「3G」「4G」の3種類に分けられます。これは国/地域や通信事業者によって異なるので、自分が利用しようとしている通信会社がどれを提供しているのかを予めチェックしておきましょう。

3種類のどれが利用可能なのかが分かったら、次にどの周波数帯(バンド)が提供されているのか調べましょう。2Gや3Gなどの通信規格が一致していても、対応周波数帯が一致していないと意味がありません。

端末が対応している周波数帯(バンド)についてはMVNOの製品紹介ページや、メーカーの公式サイトに記載されています。購入する前にしっかりと確認しましょう。

以下にそれぞれの通信規格の特徴についてまとめてみました。

2G(GSM)

2G、GSMは現在日本では利用されていない古い規格です。そのため国内で販売されている機種はGSMに対応していないものがたまにあります。

しかし海外では先進国も含めてまだまだ多くの国で利用されている規格でもあります。特にLTEに対応していない海外ローミングサービスを利用する場合は、GSM対応はほぼ必須条件と言っても良いでしょう。

GSMでは850/900/1800/1900MHzの4種類の周波数帯が利用されています。GSM規格が主流の国/地域へ行くのであれば、この4つの周波数帯に対応していると安心です。

3G(W-CDMA、CDMA2000 1xなど)

日本ではドコモとソフトバンクがW-CDMAと呼ばれる3G回線を提供しています。因みにW-CDMAの代わりにUMTSと表記されることもあります。auだけがW-CDMAではなくCDMA2000 1xという珍しい規格を採用しています。

海外でもW-CDMA規格が主流で、特に2100MHz帯(バンド1)が利用できる国が多いです。国内で販売されているSIMフリースマートフォンはほぼ全機種が2100MHz帯に対応しているのでその点は心配ありません。

しかしそもそも3Gの普及が進んでいない国/地域もあるので、やはりGSMにも対応している機種を持っていると安心です。

4G(FDD-LTE、TD-LTE)

4Gはさらに細かく分類するとFDD-LTEとTD-LTEに分けられますが、どちらも同じLTEと考えても差し支えありません。対応周波数帯(バンド)さえ間違っていなければFDDやTDの部分は無視しても問題なく使えます。

国/地域や通信事業者によって力を入れている周波数帯(バンド)が大きく異なるので、4Gで快適に通信したいなら自分が滞在する国ではどの周波数帯がメインで運用されているのかを調べてみると良いでしょう。

ところで2Gよりも3G、3Gよりも4Gのほうが最大通信速度は速くなりますが、IIJmioや楽天モバイルが販売している海外専用SIMパッケージは4Gの海外ローミングには対応していません。

したがって4Gが利用可能なシーンは現地のプリペイドSIMを購入するか、モバイルWi-Fiルーターをレンタルして対応するプランを契約した場合に限られます。

また日本ほど4Gの整備が進んでいる国/地域は非常に少ないです。4Gを提供している通信事業者と契約しても、4Gエリア外では3Gや2Gで通信せざるを得ない点に気を付けましょう。

海外におけるデュアルSIMについて

日本でもSIMスロットを2基搭載したデュアルSIMスマートフォンがたくさん登場していますが、その多くは2枚のSIMカードで同時に通信したり(DSDA:デュアルSIM・デュアルアクティブ)、同時に着信を待ち受けること(DSDS:デュアルSIM・デュアルスタンバイ)ができません。

しかし日本ではDSDSに対応していない機種でも、海外ではDSDSを利用できることがあります。

GSMとデュアルSIM・デュアルスタンバイについて

日本で販売されているデュアルSIMスマートフォンも、2G+4Gや2G+3Gの組み合わせのDSDSには対応していることが多いです。ところが日本ではGSMを利用できないために、2枚のSIMカードで同時に待受けることは不可能とされている機種が多いのです。

しかしそのような機種でもGSMが提供されている国/地域においては2G+3G、もしくは2G+4Gで同時待受けが可能になります。

因みにMoto G4 PlusZenFone 3ZenFone 3 Deluxe ZS550KLZenFone 3 Deluxe ZS570KLの4機種は3G+4Gの組み合わせのDSDSに対応しているので、国内でも2枚のSIMカードで同時待受けすることが可能です。

デュアルSIM・デュアルスタンバイのメリット

DSDSのメリットについてですが、まず単純に普段国内で使っている電話番号で着信を待ち受けつつ、もう1枚のSIMカードでデータ通信を利用することができます。出入国の際にSIMカードを入れ替えたり、その都度APNを切り替える必要がないことも地味にメリットですね。

また通信会社によって電波が強いエリアと弱いエリアの差が激しい場合があります。そういった事態に備えて異なる2社のSIMカードを挿しておけば、より広いエリアで安定して通信することが可能になります。

デュアルSIMやDSDSは必須ではありませんが、特にGSMを提供している国/地域においてはあるとかなり便利な機能です。海外で使うための専用のスマートフォンを用意するなら、デュアルSIMスロットを搭載したSIMフリースマートフォンから選ぶと良いでしょう。

おすすめ機種の紹介

ここまでの内容を踏まえておすすめのSIMフリースマートフォンを何機種かご紹介します。

Apple iPhone SE

AppleのiPhoneをおすすめする理由は2つあります。1つはメーカーであるAppleのサポート体制。2つめは対応しているモバイルネットワークの種類の多さです。

スマートフォンなどの家電製品は、購入した国で使用している場合に限りメーカー保証が有効されていることがほとんどです。例えば海外でスマホを落として画面を割ってしまっても、日本に帰国するまでは修理を受け付けてもらえない可能性が高く、すぐに端末を修復することが難しいです。

しかしiPhoneは原則として全世界のApple Store、もしくはApple正規サービスプロバイダで修理や交換などの手続きを受け付けてくれます。このような手厚いサポートを期待できるスマホメーカーは世界中でもAppleくらいのものでしょう。修理費用などが発生する場合は現地の水準が適用されますが、それでも現地ですぐに対応してもらえるのはすごくありがたいですよね。

またiPhoneは対応しているモバイルネットワークも優秀です。iPhoneは販売している国/地域がかなり多いこともあり、全世界で利用されているネットワーク規格・周波数帯(バンド)のほとんどをカバーしています。つまりiPhone 1台があれば世界中のモバイルネットワークを快適に利用できると言っても過言ではありません。

現地のプリペイドSIMを購入して快適に高速通信を利用したいならiPhoneがおすすめです。特にiPhone SEは発売時と比べてかなり値下がりしているのでお買い得感があります。

ASUS ZenFone 3

ASUSのZenFoneシリーズもおすすめです。第3世代の標準モデルZenFone 3は3G+4GのDSDSに対応したデュアルSIMスロットを搭載しています。これはシングルSIMのiPhoneには不可能な芸当です。

ZenFone 3は新たに指紋認証や第2世代のレーザーオートフォーカスを搭載しました。また複数のLTE回線を同時に掴んで通信するCA(キャリアアグリゲーション)にも対応したので、従来機よりも高速で安定した通信が期待できます。

こちらもAndroidとしては対応ネットワークが優秀な部類です。GSMに対応しているのはもちろん、中国などで主流のTD-LTEにも4バンド対応しています。メーカーであるASUSが台湾企業なだけあって、中国や台湾などへ行く際はZenFone 3があると心強いですね。

3G+4GのDSDSにこだわらないのであれば、廉価版のZenFone 3 Laserも2G+3Gや2G+4GのDSDSは対応しているのでこちらもおすすめです。CPUはZenFone 3よりも非力ですが、メモリは4GBも搭載されているのでマルチタスクも快適にこなせます。

gooのスマホ g06

海外専用の安いSIMフリースマートフォンが欲しいという方にはg06がおすすめです。本体価格は7,800円とかなり安価ですが、2G/3G/4Gの3つとも対応しています。

海外ではスマートフォンを狙った盗難事件が頻発しています。特にiPhoneは型落ちの中古品でも高値が付くので狙われやすいのです。そういったリスクを回避する意味でも、安価なg06は海外用端末としてぴったりです。

しかもmicroSIMスロットを2基搭載したデュアルSIM仕様なので、GSMを利用できる国では2枚のSIMカードで同時に待ち受けることも可能です。

盗まれたり紛失しても大丈夫なように安価なSIMフリースマートフォンが欲しいという方におすすめです。

(著者:GARNET)

記事でピックアップしたSIMフリースマホ

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