(文:格安SIM & SIMフリースマホ パーフェクトマニュアル)

格安SIMの通信制限に達したときは?

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LTE通信が可能なほとんどの格安SIMには、通信量の上限が設定されていますが、この制限を超えてしまってもデータ通信は可能です。

通信料の制限を超えてもデータ通信は可能

テレビなどで「格安スマホ」というキーワードに触れることがあります。番組内では大手通信事業者のスマートフォンと比較して「使える容量が(大手通信事業者に比べて)少ない」と表現されることがあります。厳密にいえば、これは間違いです。

実のところ、この制限値を超えても、格安SIMはインターネットができてしまいます。では、何が制限されるのでしょうか。答えは「通信速度」です。

LTEは、理論的には150Mbps。実質でも10Mbps程度の速さで通信ができるようになっています。格安SIMで設定された制限値を超えて通信をすると、この速度の上限が128kbpsや200kbpsとなってしまうのです。1kbpsは、1Mbpsのおよそ1000分の1。それほどの速度に抑えられるというわけです。

通常の速度と制限後の速度の違い

低価格なプランでも1GBほどの容量が使えるようになっています。この容量を超えて通信をすると、以後は128kbpsや200kbpsなどに制限されるものの、インターネットの利用はできるようになっています。
1GBを超えると通信速度が200kbpsに制限される

通信速度制限が課されるワケ

本来、3Gでも7.2Mbpsほどの速度で通信できるようになっています。ウェブ動画の再生もできるほどの速さなのですが、格安SIMでは回線混雑を避けるために、128kbpsや200kbpsといった速度制限がされています。

ドコモ・au・ソフトバンクのスマホも速度制限される

通信制限が行われるのは、格安SIMだけではありません。大手通信事業者でも、一定量の通信をすると速度制限が課されます。ドコモ、au、ソフトバンクなど、主要の事業者のLTE通信はすべて速度制限を行っています。たとえば、ドコモのスマホ向けパケット料金プラン『データSパック(月額3500円)』で利用可能なデータ量は2GB/月まで。また、3日間で1GBを超える容量の通信が行われても通信速度が制限されてしまいます。

大手通信事業者のパケットプランの速度制限量

サービス名 データSパック(ドコモ) データ定額2(au) データ定額パック(小容量)(ソフトバンク)
容量上限 2GB/月 2GB/月 2GB/月
月額料金 3500円/月 3500円/月 3500円/月

※各社最安のプランで比較

速度制限後も十分使えるサービスとは?

速度が100分の1にまで制限されてしまうと、遅くて使い物にならないのではないか、という声が聞こえてきそうですが、用途によっては充分実用的です。速度制限後は動画やアプリのダウンロード、大量の写真のアップロードは難しいですが、地図や写真付きメールの送信は若干待たされると感じる程度で利用可能です。文章のみのメールの送信や、ニュース、株価の確認といった用途であれば、制限後もほとんど変わりません。ウェブ閲覧も、写真などの画像が少ないサイトであれば、それほど速度差を感じることはないでしょう。

速度制限後に利用できる用途

用途 1回の利用における容量の目安 快適に利用できる回線速度の目安 通信制限後の動作
YouTube 約50MB 300kbps以上 開始までに時間がかかりほとんど見られない
地図/マップ 約10MB 200kbps スクロールに時間がかかるが数秒待てば見られる
写真の共有 約2MB 200kbps 1~2枚の写真の送信であれば1分程度で送信可能
ニュースなどの閲覧 約200KB 100kbps 若干表示に時間がかかる程度で表示できる

スマートフォンなどで利用する主な機能が通信制限後にどの程度使用できるかを見ながら、利用スタイルを思い浮かべてみましょう。

通信速度制限を回避するには

通信制限後の速度低下が気になる場合は、追加容量を購入することで元の速度に戻すことができます。各社の会員ページより購入できるほか、ビックカメラなどの家電量販店で購入できる場合もあります。容量は事業者によって異なりますが、おおよそ500MBあたり1,500円程度となっています。